在スリランカ日本大使館は、モルディブ共和国を兼轄しています。

 

1.2011年12月

2012年4月1日4月30日

2012年3月1日-3月31日

2012年2月1日-2月29日

2012年1月1日-1月31日



2.過去の出来事(2011)

3. 過去の出来事 ( 2010)

1経済情勢
1.面積・所得
2.産業別GDP・人口
3.人口・労働
4.農業・工業
5.物価・賃金
6.財政
7.国際収支
8.貿易
9.金融
10.投資・観光
11.外貨・為替・対外債務

 

スリランカ内政・外交(2012年4月1日-4月30日)

 

1 内政

  1. 第19回国連人権理事会でのスリランカ決議採択後の「ス」政府の対応

ラージャパクサ大統領: 18日,「ラ」大統領は与党連合UPFAに所属する14の政党に対し,LLRCの勧告の実施に関する各党の意見を書面で提出するよう要請。報道によれば,5月にG.L.ピーリス外相が訪米する予定であり,これに向けた準備として,米国に提示できるLLRCの実施計画を策定すべく,与党各党にLLRCの実施に関する意見を求めているのだ,との見方も。
G.L.ピーリス外相発言: 4日,「ピ」外相は国会において,「政府は幾つかの課題について委員会を設置し,勧告を行う予定。世界中の如何なる国も,委員会の勧告を全て実施したような国はない。「ス
」もLLRCをすべて完全に実施(implement in full)しようと思ったことはない。どの勧告を実施し,どれを拒否するのか,と言う点については言えない」と発言。
与党マルクス主義政党: 2日,与党マルクス主義政党(LSSP,CPほか)は共同記者会見を行い,「過去の教訓・和解委員会(LLRC)」を実施に移すべきとの考えを表明。また6日,ウィターラナLSSP党首(科学技術・研究上級大臣)は,「政府はLLRCの勧告実施に向け,具体的なタイムフレームを設定すべき」と発言。また,「ラ」大統領は与党各党に対し,LLRCの実施に向けた各党の意見を求めていたところ,D.E.W.グナセーカラ人的資源上級大臣(CP党首)は返答を提出し,大統領制の廃止を求めるとともに,国会選任委員会(PSC)の場で憲法修正の検討等を要請。
与党EPDP(北部を拠点とするタミル政党): 5日,デーワーナンダEPDP党首(伝統産業・中小企業振興大臣)は国会において,「LLRC報告書の中には,自分とEPDPの名誉を毀損する内容が含まれており,法廷に提訴する。EPDPは準武装組織として名指しされている」と発言。

(2)民族問題の解決・和解に向けた政府の取り組み
政府と最大タミル政党連合TNAとの直接協議: プレマチャンドランTNA幹事長は,政府との協議を巡り,第三者による仲裁を求める案に言及。これに対し,6日,「ピ」外相は国会で正式に拒否。更に16日,「プ」幹事長は,「政府との協議の再開に向けた政府の無関心な態度には落胆している。政府は表舞台では国会選任委員会(PSC)に言及するが,何の動きも行っていない。一方で,政府はTNAがPSCへの代表者を任命しないのが問題としてTNAを非難している。しかし,本質的な問題は,PSCに先だって政府とTNAが先に恒久的な解決方法について理解を共有することである」と発言。
北部州議会選挙の日程:  1日,デーワーナンダ伝統産業・中小企業振興大臣(北部ジャフナを拠点とする与党タミル政党EPDP党首)は,「毎年行われる有権者登録が本年5月までに完了するため,その後間もなく北部州議会選挙が行われる見込み」と発言。他方,一部報道(21~25日付)によると,政府は本年9月に3つの州議会(北中央州,サバラガムワ州,東部州)において州議会選挙を前倒しして実施する方向であり,北部州議会選挙については言及されず。
ダンブッラにおけるモスク撤去問題: 20日,北中央州ダンブッラにおいて,同地域の開発事業が遅滞していることを不満として,仏僧らが抗議活動実施。デモ隊は,遅滞の原因となっているイスラム教モスクが違法な建造物であるとして撤去を要求。本件に関し,21日,ジャヤラトナ首相は「同建造物はモスクではないが,10年以上に亘りお祈りの場所として使用されてきたもの」と発言。しかし,24日,テンナコーン土地開発大臣は,「本日,土地開発省,宗教省,都市・農村部土地開発局,都市開発局(UDA)との協議の結果,全ての関係当局は「都市・農村部土地開発法(Town and Country Planning Act)」及び「仏教暫定法(Buddhist Temporary Act)」に基づき,これに協力しなければならない旨決定された。これによってダンブッラにおける違法な建造物は,現在話題となっているモスクも含め,撤去されなければならない」と発言。

(3)野党JVP造反組の指導者失踪事件
6日夜,コロンボ近郊キリバトゥゴダにおいて,JVP造反組のP.グナラトナム指導者(豪国籍を保持するタミル人)及びD.アティガッレ氏が失踪した。両氏は9日にJVPから独立して新党「前線社会党(Frontline Socialist Party: FSP)」を設立し,「グ」は党首に就任予定であったところ,本イベントを間近に控えての事件発生に。JVP側は本事件には政府が関与しているとの見方。8日,マディー当地豪大使はゴタバヤ・ラージャパクサ国防次官に対し,豪国籍保持者である「グ」の捜索を依頼。しかし,同次官は,「「グ」なる人物が「ス」に入国したとの報告は聞いていないとして捜査を拒否。9日夕刻,「グ」はコロンナルワで誘拐者から解放され,警察に出頭。警察での事情聴取の後,「グ」は警察の保護及び当地豪大使館員の同伴の下,コロンボ国際空港に移動し,10日午前のフライトで豪に出発。10日,豪に帰国した「グ」は「自分(「グ」)は3日間に渡り拘束され,物理的・性的な虐待を受けた」と発言。また。「ア」氏も同日解放され,記者会見を実施。本事件に治安当局やJVP主流派が関与した可能性を示唆する発言。

(4)スマトラ沖大地震にともなう津波警報の発生
11日14時08分(当地時刻)に発生したスマトラ沖地震(M8.6)にともない,「ス」災害管理局は津波警報を発出(14:40頃)。住民や漁民に沿岸部からの避難を呼びかけた。「ス」でも微震が感じられた。また4時13分にもM8.2の余震が発生したが,同津波警報は同日18時30分には解除。14日,アマラウィーラ災害管理大臣は,「津波警報システムと避難計画は98%成功した。もし2004年のスマトラ沖大地震・津波災害でこのような警報システムが機能してたら,多くの命が救われただろう」と発言。

 

  1. 外交その他

(1)インド
インド政府議員団の訪「ス」: 16日夜,インドの下院・上院の代表12名からなる政府議員団が「ス」に到着(団長は下院野党議員団長のスシュマ・スワラージ議員。なお,今次インド政府議員団には,タミルナドゥ州の2大政党(与党AIADMK及び野党DMK)が不参加に)。同議員団は「ス」滞在中,北部州・西部州・中央州・東部州を訪問し,インド支援事業を視察。20~21日,同議員団は「ラ」大統領と会談。会談中,インド政府議員団は,「ス」北部州の軍のプレゼンスについて懸念を述べたところ,「ラ」大統領は「軍は(北部州だけではなく)全国に展開しており,北部州から撤退せよというのは道理に適わない」と回答した由。また最大ムスリム政党SLMCとの会談では,ラウフ・ハキームSLMC党首(司法大臣)に対し,「ス」政府とTNAの直接協議の仲裁役となるよう要請。21日,同議員団は記者会見を行い,「復旧・復興分野においても,実質的な改善も見られるが,残された課題も多い。「過去の教訓・和解委員会(LLRC)」の報告書は多くの建設的な勧告を行った。今回の協議の中で,「ス」政府は北部からの軍の撤退,第13次憲法修正プラスの実施等を確約してくれた。我々は「ス」政府がTNAを含め関係者との対話を再開し,早期の政治解決に向けて動いてくれるよう求める。また国会選任委員会(PSC)の開始に向けた条件作りのための協議を早期に行うよう提案する」と発言。
タミルナドゥ州におけるLTTE活動: 報道によると,「ス」諜報部は戦後に「ス」からインドのタミルナドゥ州に出国し,同地の3箇所のキャンプで訓練を受けた150名のLTTEテロリストが「ス」に帰国し,北・東部に潜在して「ス」を不安定化させるための活動を行っている由。当地インド大使館は,タミルナドゥ州のテロリストキャンプの存在を否定。

(2)国連・欧米
国連: バン国連事務総長の事務局職員が当地紙に匿名で語ったところによると,バン事務総長はUNHRCにおけるスリランカ決議採択を歓迎し,「ス」政府がLLRC報告書の勧告を実施するよう希望している由。なお,本年11月の国連人権理事会(ジュネーブ)での普遍的定期レビュー(UPR)について,「ス」の人権状況に関するレビューは11月1日に行われる予定。
米国: 報道によれば,「ピ」外相は5月に米国ワシントンを訪問予定。
カナダ: 8日,クリストファー・アレキサンダー議員率いるカナダ国会議員団が訪「ス」。北部を視察し,満足の意を表明したほか,8日に「ピ」外相らと会談。

(3)二カ国間関係その他
中国: 8日,Chen Siyu瀋陽市長ら一行が訪「ス」し,ジャガット・バラスーリヤ国家遺産大臣らと会談。一行の訪「ス」目的は,文化協力・産業協力(茶・宝石)の強化。
ロシア: 2日,ミハイロフ当地露大使は当地紙に対し,UNHRCの「ス」決議に関し,「「ラ」大統領は自ら設置したLLRCからの勧告の実施に集中すべき」と発言。
韓国: 23日,「ラ」大統領が韓国ソウルに到着(滞在は4日間)。24日,李明博韓国大統領と会談し,経済協力の強化等に関し協議した他,「ス」人労働者の韓国での就労機会を拡大する方向で合意。李大統領は,「「ス」の経済は安定的に成長し,政治情勢も「ラ」大統領のリーダーシップの下で安定化している」と発言。また同日,韓国財務省は,「ス」に対し2億米ドルの借款実施を発表。
ベトナム: 14日,プレマジャヤンタ石油産業大臣は,「ス」は今後6ヶ月に亘り,ベトナム国営企業であるベト石油会社(Viet Petrol Co.LTd)から製油を輸入する旨明らかに。本取引は,昨年の10月のチュオン・タン・サン越国家主席の訪「ス」の際に合意していた由。
モルディブ: 6日,「ピ」外相はモルディブを公式訪問。「ス」の政府要人の訪「モ」は,2月7日に「モ」で政権交代が起こって以来,初めて。他方,20日,ガユーム元モルディブ大統領が私的に訪「ス」し,「ラ」大統領と会談。
パレスチナ: 15日,アバス・パレスチナ大統領及びマルキ・パレスチナ外相が訪「ス」。同日,「ア」大統領は「ラ」大統領と会談し,政治・経済・文化の各分野における協力関係を強化する必要性があるとの認識で合意。翌16日,「マ」外相が「ラ」大統領及び「ピ」外相と会談し,合意文書2点(「二重課税の回避及び収入税に関する財務の予防」及び「外務省間の政治協議に関する手続き」に関するもの)に署名。会談後,「マ」外相は「ピ」外相と共同記者会見を行い,「両国間で政治的協議,経済協力,観光開発,高等教育交流に関する行動計画を進めていくことで合意された」と発表。
ウガンダ: 4日,デシルバ灌漑・水資源管理大臣は国会議員間協議(IPS)に参加するためウガンダを訪問。ムセヴェニ「ウ」大統領と会談し,第19回UNHRCのスリランカ決議投票で「ウ」が反対票を投じてくれたことに謝意を表明。                                           (了)


 

スリランカ内政・外交(2012年3月1日-3月31日)

 

  1. 第19回国連人権理事会(ジュネーブ)の動向

(1)米国によるスリランカ決議採択までの経緯
●2月27日,ジュネーブで第19回国連人権理事会(UNHRC)開会。3月2日に本セッションが開始され,アイテム2(Annual Report of the UN High Commissioner for Human Rights and reports of the Office of the High Commisssioner and the Secretary-General)にて「ス」に関する一般協議を実施。同協議中,マリー・オテロ米国務次官(民主主義担当)が米国を代表して演説し,「米国は「過去の教訓・和解委員会(LLRC)」報告書の公表を歓迎する。我々は紛争終結以来,本問題に二国間で取り組んでいる」と発言。他方,中国及びパキスタンは,「「ス」和解プロセスに外国が圧力をかけるべきではない」と反論。
●7日,米国がスリランカ決議案「スリランカにおける和解とアカウンタビリティの促進(3月6日付)」を提出。スリランカ政府に対しLLRC報告書の勧告実現,包括的な行動計画の早期提示を求めるとともに,人権高等弁務官事務所(OHCHR)に対し,助言及び技術的支援の提供,第22回国連人権理事会においてかかる支援供与に関する報告書提出を要請。
●7日,ジャヤラリータ印タミルナドゥ州首相がシン印首相宛に書簡送付。印として米国による「ス」決議を支持するよう要請。続いて19日,シン印首相は下院答弁で,「米国の「ス」決議案に賛成票を投じる方向に傾いている」と発言。21日,ラージャパクサ大統領はムカジー印財務相と電話会談。
●22日,米国による「ス」決議案が投票にかけられ,賛成多数で採択(賛成24,反対15,棄権8)。

(2)スリランカ決議採択後の「ス」国内反応
ア)政府
ラージャパクサ大統領発言(23日): 「ジュネーブでの敗北は一面である。(全理事国47カ国の内)15カ国は我々に賛成した。8カ国は我々の取組を認めつつも,我々に賛成するなという圧力から棄権した。決議に賛成しなかった23カ国には感謝しなければならない。」
G.L.ピーリス外相発言(22~26日) : 「15カ国もの国々が「ス」に味方して反対投票をしてくれたことに大いに満足。棄権した8カ国を合わせると実に23カ国が本決議案に賛成せず,非常に僅差であった(22日声明)」。「今回の決議は国連安保理とは無関係。拘束力のない決議であり,経済制裁の恐れはなく,何ら心配することはない。LLRC報告書の勧告は既に実施されてきており,一歩一歩,計画的に継続する。 国連や国連人権理事会ともこれまでどおり協働していく。米及びインドとも強力な関係にあり,この関係は一つのことをもって壊れるものではなく,更に強化していきたい(26日記者会見)。」
イ)野党
最大野党UNP: 「(キリエッラ上席副会長発言:23日)米国提案の決議はスリランカにとって不利なものではなく,全ての国民の利益になる。(決議の内容は)まさにUNPが国会の内外で政府に求めてきたものであり,LLRCの勧告実施も我々が政府に求めてきたものである。もし政府が勧告を実施しなければ,国連による調査を招き,より危険な状況になりかねない。」
最大タミル政党連合TNA(22日声明): 「TNAはUNHRCでの「ス」決議採択を歓迎する。本決議が正義とアカウンタビリティの追求に向けた第一歩となると強く信じ,「ス」のタミル人の未来のために従事してくれた全ての国々・機関に感謝する。」
2 内政その他

(1)民族問題の解決・和解に向けた政府の取り組み
デ・シルバ灌漑相・与党院内総務発言(26日外務省での記者会見): 「LLRCの勧告の実施に際して,国民投票を行う法的義務はなく,現実的でもない。政府は国民和解の実施に向け,国会選任委員会(PSC)との関係でTNAの回答を待っている。TNAがPSCに参加すれば,問題は6ヶ月で解決する。LLRCはある点では大統領から与えられたマンデートを越えている。勧告のどの部分をすぐに実行し,どの部分に注意を払う必要があるかなどを更に検討しなければならない。」
LLRC報告書の勧告実施に向けた行動計画: 12日,陸軍広報官が述べたところによれば,ジャヤスーリヤ陸軍司令官は約1か月前にLLRCの勧告実施に向けた行動計画を作成するための委員会を任命しており,同行動計画が,近くゴタバヤ国防次官に提出される見込みの由。
軍事法廷調査団: 28日,モハン・ピーリス前検事総長は「内戦末期の人権疑惑について調査を行い,今後の対策を取るため,ジャヤスーリヤ陸軍司令官は既に軍事法廷調査団(Court of Inquiry)と調査委員会(Board of Inquiry)を設置した。軍法法廷調査団は刑事訴訟法に基づいて検事総長が必要な法的措置を取るべき主要な人権侵害事件を取り扱い,調査委員会はLLRC報告書で指摘されたチャンネル4の疑惑を含め全ての問題を調査し,取るべき対策を勧告する。調査委員会は既に調査を開始しており,出来るだけ早くその結果や提案・勧告を陸軍司令官に提出する。スリランカ側が必要で有益であると考えれば,国連やUNHCR,世銀,IMF,WHOから専門的な助言も歓迎する」と発言。 
ウィジェーシンハ国民和解担当大統領顧問のイニシアティブ: 「ウィ」顧問は,国民和解に関する国策に関する全12頁の提案書を作成。第二院(the Senate)の新設,LLRC勧告の完全実施,国家人権行動計画の包括的取り組み等を含む内容(11日付報道)。
刑事訴訟法の修正検討: 6日,UNHRCにおいてモハン・ピーリス前検事総長は,「「ス」は目下,英国の警察・刑事証拠法(PACE)を参考にして,「刑事訴訟法(Criminal Procedure Code)」を修正し,全ての警察署において検察手続き(Duty Attorney scheme)を行えないか,検討中である旨発言。
北部州ムライティブ県における2つの村議会選挙: 4月24日に予定されていた北部州ムライティブ県のプトゥクディルップ村議会及びマリタイムパットゥ村議会(注:これら2つの議会は当初2011年中に選挙実施される予定であったが,地雷除去が未完了であり,再定住が進まなかった等の理由により延期されていた)の選挙については,有権者の登録・帰還状況が万全ではなく,現時点で選挙実施をしても公正な選挙結果が出ない恐れがあるとして,延期すべきとの提訴がなされていたところ,19日,高等裁判所は同選挙実施を延期するよう,避難民帰還事務局及び選挙管理委員会に対して暫定命令を発した。今後,高等裁は,4月23日までに被告側からの弁明を受け付ける予定。

(2)最大タミル政党連合TNAの動向:  
2日, TNAは定例の党内会議において,UNHRCになぜ党として参加しなかったか等の問題について協議。なお,TNAはUNHRCで米国による「ス」決議の提案を支持する意向を声明で明らかにしていたにも関わらず,サンパンタンTNA議員団長は「ラ」大統領とニ者会談(21日)の直後に,ジュネーブ入りをキャンセルする旨決定し,党内から批判が上がっていた。同協議後,サンパンタンTNA議員団長はUNHRCの全理事国に書簡を発し,「TNAとしてはLLRC報告書の公表を歓迎する。「ス」政府はLLRC報告書の勧告に十分取り組んでいない。第19回UNHRCにおいて「ス」決議が提出されれば,政府がLLRC報告書の勧告に取り組む機会を与えることになるだろう」と発言。30日,プレマチャンドランTNA幹事長は,政府との対話を続けるにあたっては第三者(Third Party)の仲介を受けたい考えを表明。

(3)野党JVPの動向
7日,南部州アングナコラペレッサにおいて,JVP造反組が会合を行っていたところ,鉄棒を持った集団に強襲され,10名が負傷し,病院に搬送。

 

  1. 外交その他

(1)英テレビ局チャンネル4の新番組放映
英テレビ局チャンネル4は,新たなドキュメンタリー番組「スリランカの殺戮現場:裁かれない戦争犯罪(War Crimes Unpunished)」を放映。同番組は,プラバーカランLTTE司令官の12歳の息子が拘束された後に「ス」軍兵士によりボディガード共々殺害されたとしている他,民間人に対する故意の砲撃,安全地帯内の病院に対する砲撃,LTTE支配地域の民間人に対する故意に少ない食料・医薬品供給,LTTE捕虜の殺害といった疑惑について検証し,「ス」政府・軍首脳の責任を追及する内容。これに対し,「ス」政府は反発。15日,在英「ス」大は声明を発し,「チャンネル4による悪意に満ちた申立てを否定する。番組がこの時期に放映されたのは,人権理事会での対「ス」決議案への支持を集めるための試み以外の何ものでもない」と発言。

(2)日本との関係
●9日,日本の外務省が「ス」北部州への渡航情報(危険情報)を緩和。
●8~13日に亘り,ナマル・ラージャパクサSLFP国会議員(大統領の長男),サマラシンハ・プランテーション大臣(人権問題担当),プリヤンカラ・ジャヤラトネ民間航空大臣らが訪日。福田元総理,鳩山元総理,明石政府代表らと会談。
●22~30日に亘り,ゴタバヤ・ラージャパクサ国防次官が訪日(平成23年度戦略的実務者招へいのため)。玄葉外相,明石政府代表らと会談。

(3)二国間関係そのほか
中国: 2日,ゴタバヤ・ラージャパクサ国防次官が中国北京を訪問。梁光烈(Liang Guanglie)中国国防相と会談。梁国防相は,中国政府として引き続き「ス」の独立性・主権・領土的一体性・社会経済開発を支援していく旨伝え,「ス」が中国の中核的利益を支援してくれていることに謝意を表明。
パキスタン: 18日から5日間に亘り,「パ」のワイン統合参謀本部議長が来訪。
アフリカ諸国: 3月上旬,「ピ」外相はアフリカ各国を訪問。ウガンダ,ナイジェリア,ボツワナ,南アフリカを訪問。UNHRCにおける支持を取り付けることが主目的。
(了)


 

スリランカ内政・外交(2012年2月1日-2月29日)

1 内政

(1)ラージャパクサ大統領の動向
独立記念における大統領演説: 4日,「ス」独立記念日に際し,政府は北中央州アヌラーダプラで大規模な記念式典及び展示会(Deyata Kirula)を開催。「ラ」大統領は演説において,「経済の強化を通じてのみ,国家の独立性と主権を守ることができる。海外では未だにテロリストたちの陰謀が渦巻いている。我々は既にLLRCの勧告を実践に移しており,同報告書が国会に提出された昨年12月17日以来,たくさんのことを行ってきた。「ス」は外国の力に頼らず,自らの民主主義に則り,国会選任委員会(PSC)を通じて民族問題を解決する。PSCへの参加は全政党の義務である」と発言。
大統領の北部訪問: 6日,「ラ」大統領は北部州を訪問し,チャワカッチェリ病院施設のオープニングセレモニーで演説し,「政府は北部の春プログラムに基づき,最大の配当を北部州の開発に充てている」旨アピール。

(2)民族問題の解決・和解
TNAの動向:  5日,サンパンタンTNA議員団長は,「我々が求めているのは国の分断ではなく,北・東部の人々の権利の獲得であり,自治(self rule)及び自律(autonomy)である。過去の政権は悉く人々を裏切ってきた。我々はPSCに参加しないとは言っていない」と発言。9日,TNA議員団は最大野党UNP議員団(ウィクラマシンハ総裁ほか)と民族問題の解決のあり方等に関し協議。21日,サンパンタンTNA議員団長はラージャパクサ大統領と1対1で会談。
国会選任委員会(PSC):  2日,ヤーパ政府報道官は,「政府は民族問題の解決案をPSCに提出予定である。党(SLFP)の意見も別途纏められ,PSCに提出予定である。「ラ」大統領はPSCによる意志決定には従うと言っている」と発言。
権限移譲: 13日,「市街・国家計画令(Town and Country Planning Ordinance)」の改正法案の決議が予定されていたところ,東部州議会の与党TMVP及びSLMCはこれに反対。同改正法案は,市(municipal)・町(urban)における土地に関して,中央政府により強い権力を付与する内容である由。

(3)人権問題への対応
国家人権行動計画の実践: 22日,政府は国家人権行動計画を実施すべく,「人権に関する内閣小委員会(Cabinet Sub-Committee on Human Rights)」を設置。同委員会の事務局長にはモハン・ピーリス前検事総長が就任。また,サマラシンハ・プランテーション大臣(人権担当特使)の下に「国家人権行動計画」を実践に移すためのタスクフォースとして「省間委員会(Inter-Ministerial Committee)」を設置し,第一回会合実施。省間委員会の委員長は「サ」大臣自らが務め,各関係省の次官がメンバーに。
北部州の人口統計センサス: 25日,スリランカ政府財務・計画省下の人口統計センサス局は,「北部州における主な出来事目録(Enumeration of Vital Events: Northern Province of Sri Lanka 2011)」と題する人口統計報告書を発表。内戦末期にあたる2009年の北部州における自然死以外の死因による死者数(7,934名)を公式見解として明らかに。
軍の対応: 14日,ジャガット・ジャヤスーリヤ陸軍司令官は,自らの権限で設置した軍事法廷調査団(Court of Inquiry,2012年1月2日付で設置)に対し,内戦末期の人権状況及び英テレビ局チャンネル4の番組映像に関し調査するよう命令。

(4)フォンセーカ前国防参謀長の拘留
6日,アノマ・フォンセーカ氏(「フォ」前国防参謀長の妻)をはじめDNA関係者は,「フォ」の釈放に向け政府と協議した旨明らかに。翌7日,UNPも本協議を歓迎すると表明。8日,「フォ」の弁護団は,「白旗発言疑惑(注:大統領選挙戦期間中だった昨年12月に「フォ」が、ゴタバヤ・ラージャパクサ国防次官がLTTE指導部が白旗を持って降伏してきたにも拘わらず、これを全て殺害するよう命じたと当地英字紙サンデーリーダー紙に述べていた件)」に関し最高裁に上告すべく,書簡2通を提出。上告の内容は,コロンボ高等裁での有罪判決(懲役3年及び罰金5,000ルピー)を不服とするもの。同日,裁判所前では大勢の「フォ」支持者たちが集い,「フォ」解放を求めデモ実施。

(5)燃油補助金の引き下げ,
●民間バス料金の引き上げ:  11日,セイロン石油公社(CPC)は燃油価格の大幅引き上げを宣言した。これを受けて,12日,「ランカ民間バス連盟(LPBOA,注:「ス」最大の民間バス会社連盟)」は,17.1%の運賃引き上げか,或いはディーゼル1リットルにつき76ルピーの政府補助金を拠出するよう,政府に求めるストライキを全国的に実施。続いて13日,P.B.ジャヤスンドラ財務・計画次官,ラトナヤケ民間交通サービス大臣らがLPBOAと協議を行い,公営バス及び民間バスの運賃を20%引き上げるとともに,初乗り最低運賃を従来の7ルピーから9ルピーに引き上げることで合意。野党は燃油価格引き上げに対する抗議活動を実施(15日にJVP,17日にUNP)。警察は鎮圧のために催涙弾・放水を使用。
●漁民による抗議活動: 燃油補助金引き下げに伴い,15日,北西部州のチラウ等の沿岸沿いで漁民たちによる抗議活動実施。デモ隊とチラウ市議会が小競り合いを行い,デモ隊は石や空瓶を投げ,地方裁判事の家に火を付けるなど暴徒化し,警察がこれを鎮圧しようと発砲。一人が死亡,8人が負傷。チラウ警察は外出禁止令を発出。20日までに平穏を取り戻した。

 

  1. 外交

(1)第19回国連人権理事会(UNHRC)を巡る動向
米国: 11日,訪「ス」したマリー・オテロ国務次官及びロバート・ブレイク米国務次官補(南アジア・中央アジア担当)はTNAと会談。翌12日,「ラ」大統領と会談。13日,「オ」次官は記者会見において,「米国は(ジュネーブ国連人権理事会に向けて)「ス」政府に過去の教訓・和解委員会(LLRC)報告書の勧告内容を実践し,和解を前進させるとともに,アカウンタビリティと人権・民主主義に関する懸念事項に取り組む機会を与える決議案を支持している。大統領とLLRCの勧告について直接協議したところ,包括的な実践を目指すとのことであった。LLRCの勧告を実践すれば,真の和解と民主主義制度の強化に繋がるだろう」と発言。
英国: 22日,アリステア・バート英外交担当国務大臣は,英国会における「ス」人権状況に関する討論において,「我々(英国政府)は米国が決議案をUNHRCに提出しようとしている旨承知している。我々はこれを支援する方向である。「ス」の戦争容疑に関しては国際的な措置よりも国内的なプロセスの方が良いと考えているが,進展がないようならば国際的圧力を行使する権利を有している」と発言。
「ス」政府代表団発言: 27日,第19回国連人権理事会(UNHRC)開会(~3月23日)。「ス」政府代表団を率いるサマラシンハ・プランテーション大臣(人権担当)が初日に発言し,「「ス」はLLRCの実施に取り組んでいる最中であり,米国による決議や緊急の対応,国連人権高等弁務官の関与などは必要ない。LLRC報告書はアカウンタビリティ問題を含め,あらゆる問題に関して勧告を行った。これらの勧告の多くにおいて,既に措置が講じられてきている。例えば,IDPの再定住,地雷除去,元LTTE兵士の社会復帰,言語政策の実施,タミル語を話す警察官の雇用,北部における軍の文民行政からの撤退,治安目的に利用されていた土地を再定住・帰還のために解放,北東部の包括的人口統計センサスの実施である。英テレビ局チャンネル4の映像に関しては,軍兵士が映像に映った事件に関与していたかどうか調査するための「調査法廷」を設置した。「ス」政府は,今後もシステマティックかつ徹底的に問題に取り組んでいく」と発言。
「ス」国内で大規模デモ: 27日午後,UNHRCの開会に際し,コロンボ中心部のフォート鉄道駅前で与党関係者を中心に,米国の「ス」決議案の提案に抗議するデモを実施。

(2)シャウェンドラ国連代表部次席大使を巡る動向
●2011年9月,故ラメシュLTTE東部司令官の未亡人であるワッサラ・デヴィ氏(米在住)がシャウェンドラ・シルバ国連代表部次席大使(注:元「ス」陸軍58師団長)を相手取って,親族に対する拷問容疑で米ニューヨーク地方裁に提訴していたところ,9日,「ニュ」地裁は,シルバ次席大使は外交官として裁判免除の特権を有しているとして同提訴を棄却。
●22日,国連本部において平和維持活動に関する国連諮問パネルの協議に,「シャ」次席大使が出席したところ,同パネルのフレシェット議長(加人)は「(「シ」次席大使の出席は)適切ではなく,役にも立たない」と述べ,他パネルのメンバーたちも一切会話をしようとせず無視する事態に。

(3)二国間関係
中国: 11日,袁純清(Yuan Chuquing)中国共産党山西省書記長訪「ス」。ジャヤラトナ首相と会談。袁書記長は,「中国政府は,国際社会の如何なる場でも「ス」を全面的に支援していく」と発言。
●インド:  1日,ゴタバヤ・ラージャパクサ国防次官が訪印。「ス」・印両国による年次の国防ダイアローグの第1回目会合に出席した他,シャルマー印国防大臣と国防分野における2カ国間の協力の可能性及び地域安全保障等に関し協議。
パキスタン: 10~11日,ラージャパクサ大統領は2日間の日程でパキスタン訪問。ザルダリ大統領,ギラーニ首相らと会談。
シンガポール: 15~16日,ラージャパクサ大統領はシンガポールを公式訪問。タン「シ」大統領,シェンロン「シ」首相らと会談。
ヨルダン: 12日,G.L.ピーリス外相はヨルダンを訪問。ジュデ「ヨ」外相と会談。
ノルウェー・ドイツ: ノルウェー及びドイツにおいて,LTTEのシンボルがデザインされた切手を発行していたことが発覚。ノルウェー政府及び独政府はそれぞれ「ス」政府に対し謝罪。
(了)

スリランカ内政・外交(2012年1月1日-1月31日)

1 内政

  1. 民族問題の解決・和解

「過去の教訓・和解委員会(LLRC)」報告書公表後 の動向:  14日,最大タミル政党連合TNAは「LLRC報告書に対する反応」と題する報告書(約100頁)を発表。極めて批判的なレビューとなり,特に内戦末期の人権状況に関するアカウンタビリティ問題への取り組みの重要性を強調,かつ国際社会に対しては国際的調査メカニズムの設置に向け行動を取るよう要請。他方,26日,G.L.ピーリス外相は,「我々は今後2ヶ月以内にLLRCの実施プロセスを全面的に開始予定」と発言。また30日,ラージャパクサ大統領は記者団に対し,「クリシュナ印外相と第13次憲法修正プラスについて協議を行ったが,印側と何ら約束をした訳ではない。第13次憲法修正プラスの今後は,国会選任委員会(PSC)の成り行き次第である。目下,野党UNP,JVP,TNAがいずれもPSCへの党の代表を任命しない問題があることから,数日以内に関係政党の代表者と協議を行い,各党の代表を任命するよう呼びかける予定である。なお,警察権限を地方に移譲することはできず,土地問題についても最終的な司法的判断は今後も大統領に委ねられる」と発言。
政府とTNAの直接協議:  政府とTNAとの協議が硬直する中,政府はTNAに対し,協議の場に戻るよう働きかけ。 ネックとなっていた警察権限と土地権限の問題に関しても「交渉の余地はない」とは言ったものの,TNAの意見も聞いて行きたい」との姿勢(19日,ランブクウェラ報道大臣発言)。これに対し,TNA側もサンパンタンTNA議員団長が,「TNAは政府との合意形成を目指しており,決して政府との協議を辞退したりしない。PSC参加を拒否しているわけではなく,権限移譲について基本的なコンセンサスが得られれば参加したい」と呼応。ただし,TNA党内は一枚岩ではなく強硬な意見も。プレマチャンドラン幹事長は,「PSCは政府にとっての時間稼ぎの手段に他ならない。1月17・18日に予定されていた政府との直接協議は,何の説明もないまま一方的にキャンセルしてしまった(20日発言)。TNAにとって,地方への土地・警察・財務権限の移譲こそがPSC参加の前提条件である(29日発言)」と発言。
人口統計センサス: 10日,ゴタバヤ・ラージャパクサ国防次官は,「間もなく人口統計センサスが完了するので,内戦末期の一般市民の犠牲者が明らかとなるだろう,周囲で言われている統計が如何に誇張したものであるかが証明される」と発言。なお、政府情報局によれば、センサスは一部が書類の不備により延期されており,2012年2月27日~3月19日に実施予定である由。
元LTTE要員の社会復帰: 15日,社会復帰省は,元LTTE要員のための社会復帰施設の内,4箇所については当面維持していく方針を明らかに。理由は,元LTTE要員たちが裁判にかけられた際,証拠不十分となり再度社会復帰施設に送り返される例が相次いでいること。なお最大時11,000名いた元LTTE要員も殆どが社会復帰を果たし,現在施設の残留者は400名程度まで減少。

(2)野党の動向
最大野党UNP: サジット・プレマダーサUNP副総裁(注:ウィクラマシンハUNP総裁と対立的関係にある党改革派の旗手)は,「12月にウェリカダ刑務所でフォンセーカ元国防参謀長(元野党大統領候補)と面会し,UNPへの入党を勧めたところ,良い感触を得た」と発言(1日付)。また6日、「プ」UNP副総裁は、シリコタにあるUNP党本部内の自らの事務所を閉鎖し、コロンボ市内に移転させる意向を表明。
野党JVP: 1日,JVPは臨時党大会を開催。党の新綱領を採択した他,現職のアマラシンハ総裁が再任された。他方,JVP造反組の9名は中央委員会から除名に。これら9名の造反組は記者会見を行い,今後新党形成を目指す意向を表明。12日,造反組の中心メンバーであるウドゥル・プラマラトナ党員は,北部での政治活動に意欲を表し,「元LTTE要員たちは今や我々とともにある。ただし我々は分離主義のテロは許さないし,分離主義組織とは一緒に政治活動を行ったりはしない」と発言。

(3)全国の大学における騒動
スリジャヤワルダナプラ大学での爆破事件: 5日、スリジャヤワルダナ大学キャンパス内の記念碑を何者かが爆破。学生たちは、IUSFに反対する勢力による犯行と見て、コロンボ市内に赴き、大統領府近くのコルペティ交差点で大規模なデモを実施。同大学の副学長の解任要請を行うべく、ラージャパクサ大統領への面会を要求。政府は,学生デモの背後にグナラトナム氏(タミル人)率いるJVP造反組とLTTE支持者たちの存在がある,と見方を表明。
サバラガムワ大学での騒動: 11日夜,サバラガムワ大学の施設内において,学部生3名が複数の暴漢に襲撃され,病院に搬送。国防相と関係が深い警備会社「ラクナ・ランカ・セキュリティ社」が関与か。学生数名が同大学学長の自宅に押しかけ,「ラ」社の警備員たちを追い出すよう要求。
私立大学の設置・運営管理に関する法案が棚上げに: 11日,公立大学の教員・学生は,政府が提案する「質的保証・単位・資格枠組法(Quality Assurance, Accreditation and Qualification Frame Bill,注:私立大学の設置・運営管理に関する法規)」について,「今ある公立大学の悲惨な状況には目を向けようとせず,大学側と協議もせずに,私立大学を設置しようとの政府の政治的思惑」であるとして抗議活動を実施。11日には,南部州ルフナ大学で同法案に反対する学生デモ。これを受けて,同日,政府は同法案の当面の棚上げを決定。

  1. 外交

 

(1)インド
●クリシュナ外相訪「ス」: クリシュナ印外相が,16日に訪「ス」し,TNAと会談。翌17日,ラージャパクサ大統領,ピーリス外相らとそれぞれ会談。同日,記者会見を行い,「LLRC報告書は真の和解に向け多くの生産的な勧告を行った。「ス」政府はこのLLRCの勧告を実施に移そうと従事していると承知。TNAとの直接協議やPSCの取り組みは民族問題の解決に向けた筋道となってくれると期待。「ラ」大統領は第13次憲法修正プラスのアプローチを模索し,自らコミットしてくれると確約してくれた」と発言。
カラム元印大統領訪「ス」:  22日,訪「ス」したカラム元印大統領は「ラ」大統領と会談した他,「三言語政策に関する国家行動計画」の開始式典に出席。
タミルナドゥ州での騒動: 10日,印タミル・ナドゥ(TN)州ラメスワランを訪れていたティルクマーラン・ナデーサン氏(注:ラージャパクサ大統領の義理の甥にあたり,姪のニルパーマ・ラージャパクサ議員の夫にあたる。タミル人)が,LTTEシンパの暴力団(注:印TN州を拠点とするLTTEシンパの政党MDMKの関係者と見られる)に襲撃され,7名逮捕。

(2)国連・西側諸国
国連: 2012年2月末からの第19回国連人権理事会を前に,ジュネーブで円卓会議「アカウンタビリティへのコミットメントを求めて」が開催。米・加・英・諾・仏・独・豪・EUの人権理事会代表大使,OHCHR代表,国際人権団体らが参加。国連専門家パネルのメンバーであるスティーブン・ラトナー教授(米国籍)が基調講演を行い,国際調査の重要性を喚起。
米国: マイケル・H・ポスナー米国務次官補(民主主義・人権・労働担当)は当地メディア(8日付)に対し、「『個人的なアカウンタビリティ(individual accountability)』を果たすことは和解の重要な構成要素であり、「ス」自身の努力を前進させる上で重要なステップとなる。国内機関が国際人道法・人権法違反問題に一義的責任を負うと承知しつつも、当事国政府が国際的基準を満たそうとしない場合には、国際的なアカウンタビリティのメカニズムが適切となりうる」と発言。また,24日,アイレス米国務省副次官補が訪「ス」し,「LLRC報告書は行動に向けたプラットフォームとして素晴らしい。国を前進させる非常に重要な勧告を行っている。米国・「ス」関係は難しい課題もあるが,全体的には強固」と発言。
英国: 12日,アリステア・バート英外交担当国務大臣は声明を発し,「LLRCのアカウンタビリティ問題に対する知見と勧告内容に,全体的に落胆している。実際との乖離や応えられていない問題が多々ある。ただし,内戦末期に『かなりの一般市民の犠牲者が出た』と認知され,かつ個々の事案について更なる調査の必要性が勧告されたことについては歓迎する。しかし,国連専門家パネル報告書を含め信頼できる主張が多々あるにも拘わらず,問題が部分的にしか言及されていない」と批判。
カナダ: 11日,カナダ外務国際貿易省は,LLRC報告書に関するベアード外相声明を発出し,「LLRC報告書は紛争の末期に発生した深刻な人権侵害事案を完全には取り上げておらず,引き続き懸念している」と述べ,LLRCの勧告実施に向け明確なロードマップを作成するよう「ス」側に要求。
南アフリカ: 南アフリカのアフリカ国民議会(ANC)創立100周年記念式典に際し,「ス」政府も招待を受けたところ,同式典に英タミル・ダイアスポラのLTTEシンパ団体「グローバル・タミル・フォーラム(GTF)」代表のエマニュエル牧師も招待されていることが発覚し,「ス」外務省は招待を拒否。
LTTE関連切手の発行問題(仏・カナダ・英国): 仏国内においてLTTEに関する切手4種の発行が許可されていたことが明らかに。故プラバーカランLTTE指導者の肖像写真,タミル・イーラムの地図等が題材とされている(1日付)。これを受け,3日,G.L.ピーリス外相は仏政府に対し強い懸念を伝達。これに対し,仏政府は「不適切なイメージの切手が誤って発行されたとして「ス」政府に謝罪。なお,6・7日には,カナダ及び英国でもLTTEに関する切手が発行されていることが判明。

(3)その他の国々
イラン: 27日,ラナーワカ電力エネルギー大臣は当地イラン大使と会談し,米による対イラン経済制裁の「ス」への影響について協議を実施。「ス」側は悪影響を懸念。
オマーン: 26~27日, M.B.H.アル・ルミー「オ」石油大臣が訪「ス」し,プレマジャヤンタ石油・天然資源大臣と会談。「ス」がイランからの石油輸入が出来なくなった場合の,石油輸入の可能性を協議。
カタール: 15日,アル・サーニ・カタール首長が訪「ス」。同日,両国は,共同委員会の設置,教育分野における研究開発,経済・商業・技術協力,文化芸術協力等,9つの覚書に署名。
インドネシア: 6日,ナガレガワ・インドネシア外相が訪「ス」し,ピーリス外相と会談。バリ島への違法な人的移動,文化・技術協力の促進,2カ国間貿易の拡大等について協議。
ピーリス外相の西アフリカ訪問: ピーリス外相は10日より,セネガル,ブルキナファソ,モーリタニアの3カ国を歴訪。ワッド「セ」大統領(10日),コンパオール「ブ」大統領(11日)らと会談。
(了)