大使挨拶

令和3年12月9日
 

はじめまして。
この度,駐スリランカ大使としての任を拝命し,11月中旬に着任した水越英明と申します。長い文明の歴史と豊かな文化を持つスリランカに大使として駐在することを大変誇らしく思っています。着任から早3週間が経ちましたが,スリランカの景観の美しさ,人々の暖かさ,そして,日本スリランカの友好関係の深さを日々感じています。
 
東西シーレーンの要衝に位置するスリランカは,我が国が推進する「自由で開かれたインド太平洋」の重要なパートナーです。先般,南部のミリッサに出張して参りましたが,水平線を行き交う大型船の連なりを見る中で,その想いを一層強くしました。この出張は,スリランカ沿岸警備隊との協力に関わるものでしたが,こうした協力を更に進める中で,インド太平洋の平和と安定に貢献していければと考えております。
 
日本とスリランカは,古来より海洋交易が行われてきたとされていますが,文献上は,1889年にアナガリカ・ダルマパーラ師が訪日し,仏教を通じた交流を進めたことに遡ることができます。こうした共通の信仰を通じ培われた関係は,1951年9月6日,サンフランシスコ講和会議にて,後のジャヤワルダナ大統領が演説の中で説いた,「憎悪は憎悪によって止むことなく,愛によって止む」との法句経の言葉を拠り所として,更なる発展を遂げていくところとなりました。最近完成したケラニ河新橋等の大型協力事業や日本からスリランカへのコロナ関連の支援は,こうした日・スリランカ間の絆を示すものです。
 
来年は,そうした深い絆を有するスリランカとの間で外交関係樹立70周年を迎えます。皆様のご協力とご参加を賜りつつ,一年を通じ記念行事を実施する中で,2022年を美しく彩っていければと考えております。
 
スリランカにお住まいの皆様におかれましては,新型コロナウィルス感染症の影響により,様々な不安と困難をお抱えの中お過ごしのこととお察しします。大使館と致しましては,インド洋から吹く海風のように,「風通しの良い,開かれた」大使館を館員一同心がけて参りますので,お困りのこと等ございましたら,何なりとご連絡頂ければ幸いです。
 
皆様と共に日本とスリランカとの友好関係の促進に向け全力で取り組んで参りますので,引き続きよろしくお願い申し上げます。
 
スリランカ駐箚日本国特命全権大使
水越英明
 

歴代大使

   氏名 在職期間 
1 番 徹夫(ばん てつお)(在コロンボ事務所所長) 1952年1月~1953年8月
2 木村 四郎七(きむら しろしち)(全権特命公使) 1954年1月~1955年2月  
3 結城 司郎次(ゆうき しろうじ) 1955年4月~1957年6月
4 松井 明(まつい あきら) 1957年7月~1959年9月
5 勝野 康助(かつの やすすけ) 1960年2月~1962年7月
6 高瀬 侍郎(たかせ じろう) 1962年9月~1966年 3月
7 日向 精蔵(ひなた せいぞう) 1966年3月~1968年8月
8 山本 良雄(やまもと よしお) 1968年9月~1971年7月
9 松井 佐七郎(まつい さしちろう) 1971年7月~1973年12月
10 吉岡 章(よしおか あきら) 1974年6月~1977年3月
11 越智 啓介(おち けいすけ) 1977年5月~1980年7月
12 千葉 一夫(ちば かずお) 1980年9月~1983年1月
13 大鷹 弘(おおたか ひろし) 1983年3月~1987年3月
14 濱本 康也(はまもと やすや) 1987年3月~1989年6月
15 新田 勇(にった いさむ) 1989年8月~1992年6月
16 國安 正昭(くにやす まさあき) 1992年7月~1994年10月
17 野口 晏男(のぐち やすお) 1994年10月~1997年5月
18 杉山 洋二(すぎやま ようじ) 1997年5月~2000年6月
19 大塚 清一郎(おおつか せいいちろう) 2000年8月~2003年10月
20 須田 明夫(すだ あきお) 2003年11月~2006年7月
21 荒木 喜代志(あらき きよし) 2006年8月 ~ 2009年3月
22 高橋邦夫(たかはし くにお) 2009年3月~2011年10月
23 粗 信仁(ほぼ のぶひと) 2011年10月~2015年6月
24 菅沼 健一(すがぬま けんいち) 2015年6月~2018年10月
25 杉山 明(すぎやま あきら) 2018年10月~2021年11月
26 水越 英明 (みずこし ひであき) 2021年11月~