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はじめまして。
この度,駐スリランカ大使としての任を拝命し,11月中旬に着任した水越英明と申します。長い文明の歴史と豊かな文化を持つスリランカに大使として駐在することを大変誇らしく思っています。着任から早3週間が経ちましたが,スリランカの景観の美しさ,人々の暖かさ,そして,日本スリランカの友好関係の深さを日々感じています。
東西シーレーンの要衝に位置するスリランカは,我が国が推進する「自由で開かれたインド太平洋」の重要なパートナーです。先般,南部のミリッサに出張して参りましたが,水平線を行き交う大型船の連なりを見る中で,その想いを一層強くしました。この出張は,スリランカ沿岸警備隊との協力に関わるものでしたが,こうした協力を更に進める中で,インド太平洋の平和と安定に貢献していければと考えております。
日本とスリランカは,古来より海洋交易が行われてきたとされていますが,文献上は,1889年にアナガリカ・ダルマパーラ師が訪日し,仏教を通じた交流を進めたことに遡ることができます。こうした共通の信仰を通じ培われた関係は,1951年9月6日,サンフランシスコ講和会議にて,後のジャヤワルダナ大統領が演説の中で説いた,「憎悪は憎悪によって止むことなく,愛によって止む」との法句経の言葉を拠り所として,更なる発展を遂げていくところとなりました。最近完成したケラニ河新橋等の大型協力事業や日本からスリランカへのコロナ関連の支援は,こうした日・スリランカ間の絆を示すものです。
来年は,そうした深い絆を有するスリランカとの間で外交関係樹立70周年を迎えます。皆様のご協力とご参加を賜りつつ,一年を通じ記念行事を実施する中で,2022年を美しく彩っていければと考えております。
スリランカにお住まいの皆様におかれましては,新型コロナウィルス感染症の影響により,様々な不安と困難をお抱えの中お過ごしのこととお察しします。大使館と致しましては,インド洋から吹く海風のように,「風通しの良い,開かれた」大使館を館員一同心がけて参りますので,お困りのこと等ございましたら,何なりとご連絡頂ければ幸いです。
皆様と共に日本とスリランカとの友好関係の促進に向け全力で取り組んで参りますので,引き続きよろしくお願い申し上げます。
スリランカ駐箚日本国特命全権大使
水越英明
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