海外安全対策情報

令和2年10月14日

 

海外安全対策情報
  【令和2年4月~6月】

1 社会・治安情勢
(1)新型コロナウィルスに関し、スリランカでは、1月25日に初めて感染が確認されてからしばらく新規の感染確認は見られなかったが、3月に入り感染者は徐々に増加し、6月30日時点の発表によれば、感染者は2、047人、死者は11人となっている。
(2)新型コロナウィルス感染の拡大に伴い、スリランカ政府は国内の全ての国際空港における全到着便の受入れ業務停止(3月19日午前4時から)を発表し、これに伴いスリランカ航空を含む航空各社の欠航が相次いだ。その後、海外に居住するスリランカ人を帰国させる臨時便が運行されているが、定期便の運行には至っていない。
一方、3月18日に発令された、新型コロナウィルスの感染拡大防止のための外出禁止令は、対象地域及び時間の変更を行いながら段階的な緩和措置が講じられ、6月28日をもって、全ての制限が解除されるに至った。報道によれば、警察は、この外出禁止令に違反したとして、6月28日までに72、284人を逮捕した
(3)なお、4月25日に予定されていた総選挙は、新型コロナウィルス感染拡大のため延期されていたが、8月5日を投票日として、現在選挙活動が行われている。
 
2 一般犯罪の傾向
(1)一般犯罪
 スリランカ警察の犯罪統計部門によれば、犯罪発生件数は減少傾向にあり、重罪も目立っていない。しかし、以下のとおり観光地やホテルでは、目を離した隙に所持品や現金を盗まれる事例が依然多く見られる。 
新型コロナウィルスの関連では、スリランカで感染が確認された当初に見られた、いわゆる東洋人に対する差別的な発言やタクシーの乗車拒否といった事例は見られなくなってきている。
また、外出禁止令は解除されたものの、公共の場においてはマスクの着用がガイドラインで示されており、これを怠ったことにより警察に検挙され、自主隔離を義務づけられるケースも見られる。
(2)邦人被害事案
今期における発生は無し。
(3)邦人以外の外国人被害事案
ア 4月中旬、南部州ハンバントタで、中国人男性が借家で空き巣に遭い、ノートパソコンを盗まれた。
イ 4月下旬、南部州ベルワラで、ドイツ人女性が借家にいたところ、タクシー運転手に性的暴行を受けた。
ウ 4月下旬、東部州アルガムベイで、イタリア人女性が借家にデリバリーを頼んだところ、配達員に胸部及び陰部を触られた。
エ 5月上旬、東部州アルガムベイで、イタリア人男女が、借家に訪れた野菜販売員に現金(38、000スリランカルピー)を盗まれた。
オ 5月中旬、南部州ルマサラで、ウクライナ人女性がビーチにいたところ、ガイドの友人に陰部を触られた。
カ 5月下旬、南部州ミリッサで、リトアニア人女性が借家にいたところ、同所で知り合った友人に携帯電話と現金(32、000スリランカルピー)を盗まれた。
キ 6月上旬、南部州ゴールで、カナダ人女性が3輪タクシーに乗車中、足を触られた。
ク 6月中旬、ウバ州エラで、ウクライナ人男性が外出先でコーヒーを飲んでいる間に、自転車を盗まれた。
ケ 6月中旬、南部州ハンバントタで、中国人男性が、警察官のふりをした強盗犯に現金(350、000スリランカルピー)を強取された。
コ 6月下旬、東部州アルガムベイで、イギリス人女性がビーチにいたところ、スリランカ人男性に胸を触られそうになった。
サ 6月下旬、西部州アルトゥガマで、イタリア人男性が借家で空き巣に遭い、ノートパソコンを盗まれた。
 
3 テロ・爆弾事件発生状況
今期における発生は無し。
 
4 誘拐・脅迫事件発生状況
今期における発生は無し。
 
5 日本企業の安全に関わる諸問題
今期における発生は無し。