海外安全対策情報

令和3年4月6日

>>過去の情報はこちらをクリック

 

海外安全対策情報

【令和2年10月~12月23日現在】

 
1 社会・治安情勢
(1)新型コロナウイルスに関し、スリランカでは、1月25日に初めて感染が確認されて以降感染者数は徐々に増加していたものの、感染拡大は比較的抑えられていた。しかし、10月4日以降複数のクラスターが発生し、感染者は3万8千人を、死者は180人を超えた(12月23日現在)。感染事例は各地で確認されている。
   クラスター発生以降、ガンパハ県内の18警察管区において外出禁止令が発令されたが、その範囲は感染状況に応じて細分化されたものとなり、12月23日現在、75地域・建物に隔離命令が発出されている。
(2)3月19日、新型コロナウイルス感染の拡大を受け、スリランカ政府は国内の全ての国際空港における全到着便の受入れ業務停止を発表し、これに伴いスリランカ航空を含む航空各社の欠航が相次いだ。その後、海外に居住するスリランカ人を帰国させるための臨時便が運行され、またその他の定期便が徐々に再開されるに至っていたが、上記クラスターの発生に伴い、運行が再度キャンセルされるケースが頻発した。商用便の運行は、12月26日以降に再開される旨が発表されているが、英国等における新型コロナウイルス変異種の感染拡大に伴い変更の可能性もあるため、最新情報の入手に努める必要がある。
(3)政治面では、8月5日に総選挙が特段の混乱も無く、平和裡に実施され、政権与党のスリランカ人民戦線(SLPP)が過半数を大きく上回る議席を獲得して勝利した。政権基盤は安定しているが、新型コロナウイルスの感染状況や、それが経済に与える影響を注視していく必要がある。
 
2 一般犯罪の傾向
(1)一般犯罪
 スリランカ警察の犯罪統計部門によれば、犯罪発生件数は減少傾向にあり、重罪も目立っていない。しかし、観光地やホテルでは、目を離した隙に所持品や現金を盗まれる事例が依然として発生している。
新型コロナウイルスとの関連では、経済状況の悪化が犯罪増加につながっている傾向は見られない。なお、スリランカで感染が確認された当初に見られた、いわゆる東洋人に対する差別的な発言やタクシーの乗車拒否といった事例は、現在は見られない。
(2)邦人被害事案
今期における発生の届出は無し。
(3)邦人以外の外国人被害事案
ア 11月初旬、南部州ウェリガマで、ウクライナ人女性がレンタルハウスにてデリバリーを受領しようとしたところ、配達員に体を触られそうになった。
イ 11月中旬、東部州ハンバントタで、中国人が所有する店舗に何者かが侵入し、1万スリランカルピー相当の品物を盗まれた。
ウ 12月初旬、南部州ドダンドゥワで、オランダ人男性の遺体が発見された。自殺と他殺の両面で捜査中。
 
3 テロ・爆弾事件発生状況
今期における発生は無し。
 
4 誘拐・脅迫事件発生状況
今期における発生は無し。
 
5 日本企業の安全に関わる諸問題
  今期における発生は無し。