農産物輸出及びグリーン農業政策強化のための 農業検疫機材供与(無償資金協力)

令和4年4月6日

日本政府は、スリランカにおける農業生産と農産物の輸出拡大、安全な農産物や有機肥料の輸入を支援するため、総額5億円の無償資金協力を行うことを決定しました。
 

スリランカは、紅茶、ゴム、ココナッツ、スパイス、花、新鮮な果物や野菜など、高品質の農産物を輸出してきた長い歴史があります。日本は、新型コロナウイルスによるパンデミックからスリランカの経済回復を加速させるため、農産物に被害を及ぼす害虫の迅速な検出と輸出入検疫の迅速化のために日本の最新機器を供与することを決定しました。一連の機器により、欧米諸国や日本などを対象にスリランカはハイエンド市場での植物検疫要件を満たすことが可能となり、マンゴー、ランブータン、パパイヤ、パイナップル、カレーリーフなどの生鮮果物・野菜の輸出量増加が期待されます。
 

本支援は、農産物輸出の増加に伴う農家の所得向上とスリランカ政府の外貨獲得に貢献するとともに、安全な有機肥料の輸入を通じてスリランカのグリーン農業政策を促進し、食料安全保障の強化に寄与します。
 
提供する機材は、植物X線スキャナー、DNA解析器、培養器、高性能顕微鏡、リアルタイムPCRなどで、1990年代に日本の無償資金協力により建設された国立植物検疫所のほか、現在日本政府が拡張工事を実施中のバンダラナイケ国際空港検疫所を含む5つの植物検疫所に設置される予定です。