全国の公立病院へ燃料を供与する50億円相当の人道支援を決定

令和5年2月22日

2023年2月22日、水越大使は、大統領府において、シリワルダナ財務次官と総額50億円相当の燃料を供与する人道支援のための無償資金協力に署名しました。
 
スリランカでは、経済危機に伴い経済活動の維持に必要な燃料補給が十分に供給できていない状況です。特に地方部を含む全国1,180の公立病院では、医薬品の不足に加え、燃料不足により停電中には医療サービスを中断せざるを得ず、緊急手術以外の医療サービスを提供することが困難な状況となっています。また、救急患者、医療スタッフ及び医療機材を輸送するための救急車や医療輸送車両の燃料不足により、救命サービスにも支障が生じています。
 
これを受け、日本政府は今回の人道支援を通じて、2,000万リットルのディーゼル燃料を供与し、スリランカ政府が経済危機下において持続的な医療サービスの提供を実現できるよう支援します。
 
署名後、水越大使はラニル・ウィクラマシンハ大統領を表敬訪問し、スリランカが経済危機を克服し、持続可能な経済成長を達成できるよう、日本は今後も必要な支援を提供すると述べました。また、日本政府は今回の4,600万ドルの燃料支援を含む7,780万ドルの人道支援を提供しており、2022年度にはこれらを含めて総額1億410万ドルの無償資金協力を提供している点を伝達しました。これは年間の日本政府による無償資金協力の対スリランカ支援額としては過去最高額であり、日本が経済危機にあるスリランカに今後も寄り添っていくという強い決意の表れです。