当国情勢

平成29年11月29日

2017年9月1日 - 9月30日

スリランカ情勢(2017年9月)
 
1 内政
(1)次期選挙を巡る動き
ア 地方議会選挙
6日,閣僚特別会議にて,地方議会選挙の実施に関する新たな3法案(市議会条例,町議会条例及び村議会法)を修正する旨決定。
イ 州議会選挙
(ア)4日,北部州は全ての州議会選挙を同時に実施するとの内容の第20次憲法修正案を否決。
(イ)11日,東部州及び西部州が第20次憲法修正案を可決。東部州においては,タミル国民連合(TNA)及びスリランカ・ムスリム会議(SLMC)が賛成票を投じた。
(ウ)ジャヤスーリヤ国会議長が第20次憲法修正案を20日に国会で審議する旨を決定。
(エ)12日,サバラガムワ州で賛成29票,反対9票で第20次憲法修正案が可決された。
(オ)19日,ジャヤスーリヤ国会議長は第20次憲法修正案に関し,同修正案成立には不在者を含む3分の2の賛成票及び国民投票が必要との判断を最高裁判所が下した旨公表。
(カ)19日,政党リーダーらは,最高裁の判決を受け,第20次憲法修正案を国会で審理しない旨決定。
(キ)20日,国会は,州議会選挙を単純小選挙区制と比例代表制の混合制度で行うとの内容の州議会選挙法修正法案を賛成159票,反対34票で可決。TNA,人民解放戦線(JVP)及びSLMCは賛成票を投じた。また,同修正法案には各政党の候補者の30%を女性が占める必要性も記載されている。
(ク)21日,ラージャパクサ前大統領は,元々委員会の段階では女性議員の割合を増やすための1ページ半の修正案だったが,政府は州議会選挙方法を根本から変えてしまう内容の31ページの修正案を突然出してきたと非難。
(ケ)22日,ジャヤスーリヤ国会議長は20日に国会で可決された州議会選挙法改正案に署名。
ウ SLFPの姿勢
 アベーワルダナ国営企業開発担当国務大臣は14日,SLFP本部で記者会見を開き,シリセーナ大統領出席の下開催されたSLFP国会議員協議で,SLFPは次期選挙を統一人民自由前線(UPFA)のバナーの下で闘うと発言。
エ 統一野党の動き
(ア)3日,ラージャパクサ前大統領は統一野党は次期総選挙をスリランカ人民戦線(SLPP)の蕾のシンボルの下で,闘うと発言。
(イ)4日,SLPPは,バシル・ラージャパクサ前経済開発相の尽力により目標であった同党員数200万人を突破したとの声明を発表。
(ウ)7日夜,ラージャパクサ前大統領率いる統一野党所属の国会議員がウィクラマシンハ首相と地方議会選挙の延期につき協議。前大統領一行は,地方議会選挙の度重なる延期及び同法修正法案により,地方行政公務員の立候補権が剥奪されたのは憲法に記されている公務員の基本的人権の侵害であるとの懸念を申し立てた。
(エ)29日,北中部州議会の13議員がSLFPを離れSLPPに加わった。
(オ)同日,コロンボ地区裁判所は,ラージャパクサ前大統領を再びSLFP会長職に戻すべきとの訴えを退けた。
(2)SLFP設立66周年記念式典
 3日,コロンボでSLFP66周年記念式典が行われ,シリセーナ大統領は,現政権下,人権侵害といった国際社会から批判されていた問題が,新政治文化がもたらされたことにより改善した,スリランカ軍のいかなる指揮官及び軍人に,何人たりとも手を出すことを許さない,全SLFP党員に勝利に向けた党内の統一を呼びかけると講演。同式典にはクマーラトゥンガ元大統領も出席。
(3)「ビジョン2025年」の発表
 4日,シリセーナ大統領とウィクラマシンハ首相は「ビジョン2025年」を発表。
(4)元大統領秘書官他への禁固刑
 7日,ウィーラトゥンガ元大統領秘書及びペルピタ元通信規制委員会(TRC)委員長が2015年度の大統領選挙の際,公的資金6億ルピーを選挙資金として不正に流用した疑いで有罪となり,3年間の禁固刑が言い渡された。
(5)統一国民等(UNP)年次総会の延期
 UNPの党設立71周年を記念した年次総会が10日にラトナプラ県で開催される予定であったものの,大雨の影響で延期となった。
(6)新憲法制定を巡る動き
ア 21日,憲法制定議会運営委員会の中間報告書が憲法制定議会でもある国会に提出された。
イ 同日,ウィクラマシンハ首相は,運営委員会の報告書に関し,この国の将来は,主要2大政党が合意をしていくことができるかにかかっている,国の統一性と仏教に主要な地位を与える点は新憲法の基礎である,TNAは国民に平和と繁栄をもたらすために主要政党との間で重要な決定をしてくれた,中間報告は最終ドラフトではなく,国民の間で更に議論されることになる旨発言。
ウ 同日,デシルバ交通・民間航空大臣はSLFPは権限委譲に反対しない,SLFPは大臣,副大臣の数を30に限定することを提案している,首相はウェストミンスター・システムで選出されるべきである,実権のある大統領制については,国の独立性・統一性を守るために一定の権限は残すべきである旨述べた。
エ 同日,ディサナヤケJVP党首は,実権のある大統領制は廃止されるべきである旨述べた。
オ 同日,ディネシュ・グナワルダナ人民統一戦線(MEP)党首(統一野党国会議員グループリーダー)は新憲法制定の過程で仏教をふさわしい位置から外そうとの試みがなされている,首相は人々の見解も聞きたいと発言したが,人々とはNGOのことを意味しない旨述べた。
カ ダンマワサ・アマラプラ派大僧正は声明で,新憲法についての憲法制定議会運営委員会による中間報告書について,連邦制を獲得しようとするものとしてその一部の内容に反対する旨表明。
(7)COPEによる新調査事案
 国会国営企業監視委員会(COPE)は南部高速及び中部高速の建設に係る入札,そしてスリランカ航空の新エアバス機購入に関し,不透明な動きがあったとしてこれらを調査することを決定。
(8)ロヒンギャ難民を巡る動き
ア 19日,スリランカ入国管理局は,18日のミャンマーでの,「スリランカ政府が,ミャンマー・ラカイン州のムスリムの流入を阻止するためにミャンマーからの旅行者のオン・アライバル・ビザの発給を停止した」との報道を否定し,従来通りミャンマー国籍者には査証を発給するが,パスポートを持たないロヒンギャ難民には査証は発給しない旨表明。
イ 22日,ウィクラマシンハ首相はスリランカにおけるロヒンギャ難民による亡命申請の動きについて,グッドガバナンス政権の外交方針に沿って,いかなる国からの難民も受け入れない旨表明。
ウ 26日にマウントラヴィニア市で,UNHRCの庇護下にあった30名のロヒンギャ難民が,同難民の滞在に反対する僧侶らに襲撃される事件が発生。同難民は安全のため警察が拘留。
エ 30日,ロヒンギャ難民襲撃事件に関連して,新たに5人が逮捕され,逮捕者は6名となった。
(9)英・民主統一党議員の汚職嫌疑
 ペイズリー英・民主統一(DUP)議員が,2013年にスリランカから2度に亘り,英国議会に申告無しにスリランカ側が全額負担の約10万ポンド相当の豪華な家族旅行に参加し,その引き替えに,オマーンやナイジェリアとの石油取引の支援を申し出ていたことが明かになった。同議員は同嫌疑を否定している。同議員の父親はDUP創設者のイアン・ペイズリー。
 
2 国民和解
(1)失踪者家族とシリセーナ大統領の協議
 6日,大統領府で失踪者家族がシリセーナ大統領と協議した。同協議にはフェルナンド大統秘書官が同席。
(2)アスギリヤ派大僧正とウィグネシューワラン北部州首席大臣の協議
 10日,ウィグネシューワラン北部州首席大臣が中央州キャンディーのアスギリヤ派大僧正を表敬。同大僧正は,先日北部州を訪問した際,北部州の住民は他のコミュニティーと平和裏に共存したいと考えている様子が観察できた,北部州議会は同州内の社会・経済的開発目標を達成すべく中央政府と協力関係を築くべきとの見解を示した。これに対し,同首席大臣は,自分(首席大臣)は独立主義者(separatist)ではなく,連邦制は国の分断と誤解されてはならない,北部の住民の大半がタミル人であるため,同地域の全ての活動においてタミル人が優先されるべきとの見解を述べた。同首席大臣にはシャシダラン北部州議会女性問題大臣が同行。
(3)国連人権高等弁務官がOMP設置実施等を要請
 11日,第36回国連人権理事会の開会式でゼイド国連人権高等弁務官が,スリランカに対し,テロ防止法(PTA)の国際人権基準に見合った新法への置き換え,軍が占拠している土地の速やかな解放,そして移行期の正義メカニズムの設置を求める考えを示した。また,OMP設置を迅速に行うよう要請。
(4)労働局のタミル語職員採用
 労働局は現在北部・東部州におけるサービス向上の観点からタミル語職員を新たに24名採用予定。
(5)三言語国民学校の建設起工式
29日,シリセーナ大統領出席の下,ポロンナルワ県カドゥルウェラにて三言語国民学校の建設起工式が執り行われた。同学校は,アヌラダプラ県,トリンコマリー県,アンパーラ県,バティカロア県において,多民族・三言語で将来の人材を育成し,もって国民和解や社会統合に貢献できる学校を建設するという大統領の構想に基づいている。式典にはセナナヤケ外務担当国務大臣やサンドゥ印高等弁務官らも出席。
 
3 軍事
(1)スリランカ陸軍演習
 3日,第8回「コーモラント・ストライク」が開始。スリランカ3軍の特殊部隊等の他,諸外国(インド,バングラデシュ,モルディブ,パキスタン,ネパール,インドネシア,マレーシア,中国,ロシア,米国,ブラジル,スーダン,イラク,イスラエル,オマーン,トルコ,イラン及びケニヤ)から軍人が参加。
(2)スリランカ・インド海軍の共同演習
 5日,スリランカ海軍「サユラ」及び「サーガラ」がインド海軍との共同演習「SLINEX2017」に参加するため,トリンコマリー港を出港。SLINEXでは368名が参加し,7~14日の間,艦隊運動,通信,洋上補給及び海上船舶臨検等の訓練が実施された。
(3)インドがスリランカ沿岸警備庁に巡視艇を供与
 5日,外洋巡視艇1隻がインド沿岸警備隊からスリランカ沿岸警備庁に供与された。当該巡視艇は約30年間インドの巡視艇として使用されたものであり,スリランカにとって初の外洋巡視艇。
(4)米軍との空軍演習の共催
 11日から15日まで,スリランカと米国は空軍演習「Pacific Airlift Rally」を共同で開催した。同演習はHA/DR対処能力の向上を目的とし,インド太平洋地域の14カ国が参加。演習では計画作成や航空機への貨物の積載卸下,空中投下訓練等が実施された。米空軍からC-130Jが2機,スリランカ空軍と豪軍からも航空機が参加。
(5)スリランカとパキスタンの両陸軍のスタッフトーク実施
 21日,スリランカ,パキスタン両陸軍定例のスタッフトークの為に訪ス中のラフマン准将がスリランカ陸軍参謀長を表敬。
(6)ロシア製外洋哨戒艦の購入
 29日,閣議はロシア製のゲオパルド5.1級外洋哨戒艦1隻を購入することを決定。購入価格約1億5千8百万米ドルのうち,約1億3千5百万米ドルは4%の利息でロシアから融資を受ける。
 
4 外交
(1)スワラージ印外相のシリセーナ大統領表敬
 1日,インド洋会議に出席の為当地を来訪したスワラージ印外相がシリセーナ大統領を表敬。スワラージ印外相は,スリランカ政府はいつでも印を頼って良いと述べ,両者は現在進行中の協力事業に関し意見交換した。
(2)ウェルズ米国務次官補代行の来訪
 8月28日~9月2日の間,インド洋会議に出席のため当地を来訪したウェルズ米国務次官補代行は,駐米大使公邸で,サンパンタン野党代表と憲法改正に関し協議を行い,同代表は新憲法がスリランカの全国民の尊厳を保護するものになる必要がある旨強調。
(3)アダムソン豪外務次官の海軍司令官表敬
 8月31日~9月2日の間,インド洋会議に出席のため当地を来訪したアダムソン豪外務次官は2日,海軍司令官を表敬。
(4)堀井外務大臣政務官のシリセーナ大統領表敬
 8月30日~9月2日の間,インド洋会議に出席のため当地を来訪した堀井外務大臣政務官は,1日,シリセーナ大統領を表敬し,同大統領は日本がスリランカの真の友人であるとして謝意を示した。これに対し,堀井外務大臣政務官はスリランカ政府の平和、和解及び開発に向けたコミットメントを称賛し,また,同大統領を日本に招待した。
(5)ジャヤセカラ・スポーツ大臣の韓国訪問
 8月30日~9月2日の間,スリランカ・韓国友好議員連盟代表のジャヤセカラ・スポーツ大臣が韓国を訪問し,Jong-Hwan韓国文化・スポーツ・観光大臣他と協議した。
(6)ペレーラ国家政策・経済担当国務大臣の経済開発協力基金30周年記念式典出席
 4日~5日の間,ペレーラ国家政策・経済担当国務大臣が韓国ソウルで開催されていた経済開発協力基金(EDCF)30周年記念コンファレンスに出席。開会式には李韓国首相が出席。
(7)セナラトネ保健・栄養・伝統医療大臣のWHO地域協議参加
 6日,セナラトネ保健・栄養・伝統医療大臣はモルディブで開催されたWHO地域協議に出席。
(8)ワイディヤラトナ国防次官の豪州訪問
 7日,豪州を訪問中のワイディヤラトナ新国防次官が,スリランカ国防省と豪入国・国境警備局の間で,密航に対抗するための覚書を締結。覚書の締結により,スリランカから豪への密航に関与した人間の,スリランカへの送還が促進される。また,両国の国境警備当局は薬物密輸やマネーロンダリングに対抗するため,相互の訓練や協力を強化する。
(8)マーラパナ外務大臣のインド訪問
 8日~10日にかけ,マーラパナ新外務大臣が初の外遊としてインドを訪問し,9日にモディ印首相及びスワラージ印外相とそれぞれ二国間関係強化について協議を行った。
(9)EU外交団の来訪
 EU外交団一行がGSP+の復活の際の条件施行の進捗を調査するために10日間の日程で来訪し,14日,ウィクラマシンハ首相を表敬。現政権が取り組んでいる人権,労働及び環境問題の改善を評価したが,同時に改善が必要な課題が残っていると指摘。同一行は北部州ジャフナ県及びキリノッチ県を訪問し,ウィグネシューワラン北部州首席大臣や市民社会団体とも協議した。
(10)アトゥコーララ司法・海外雇用大臣のバーレーン訪問
 14日,バーレーンを訪問したアトゥコーララ司法・海外雇用大臣はビン・モハメド・バーレーン労働・社会開発大臣とバーレーンで勤務するスリランカ人労働者につき協議した。
(11)シリセーナ大統領の国連総会出席
ア 18日,第72回国連総会に出席するため,シリセーナ大統領がニューヨークに到着。大統領夫人が同行。
イ 19日,シリセーナ大統領は国連総会で講演し,国際社会は現政権下で見られる和解,民主的自由,人権及び法の支配の回復における大きな前進を考慮し,スリランカの前向き,民主的,自由,そして平等な国造りを支援するべき旨を強調した。また,和解に関し,一部の過激なグループは急進的な解決を期待するが,30年の紛争で亀裂の深まったスリランカにおいては,ゆっくりと進めることが肝要であり,国連加盟国からの支援を得たい旨述べた。
ウ 同日,シリセーナ大統領はアバシ・パキスタン首相と二国間の友好関係のさらなる強化につき協議した。
エ 21日,シリセーナ大統領はデウバ・ネパール首相と会談し,SAARCの活動の継続の必要性を強調。同首相からは同大統領のSAARC活動へのコミットメントを賞賛すると共に,国連人権理事会でスリランカを支持する旨言及した。
オ 同日,シリセーナ大統領はシャノン米国務次官補と会談し,紛争後の米国による平和構築,和解プロセスへの支援を賞賛。同次官補はこれに対し,米国は引き続きスリランカを支持する旨,また11月にスリランカを訪問予定である旨述べた。
カ 22日,シリセーナ大統領はゼイド国連人権高等弁務官と会談し,OMP設立のガゼット発出や北・東部での土地の所有者への返還についての進展,新憲法制定のための報告書が国会に提出された旨述べた。同人権高等弁務官は2015年の人権理事会決議の内容についての進展を賞賛すると同時に和解プロセスをより大胆に進めるよう要請し,人権理事会決議実施のための支援を惜しまない旨表明。シリセーナ大統領は和解プロセス進展を見るためにゼイド人権高等弁務官に来年スリランカを訪問することを提案。
キ 23日,シリセーナ大統領はグテーレス国連事務局長と会談し,同事務局長は同大統領によるパリ合意実施への堅いコミットメントを賞賛し,スリランカの繁栄と和解の達成された国家の建設に向けた国連の完全なる支援を表明。大統領はグテーレス事務局長をスリランカに招請した。
ク 同日,シリセーナ大統領はニューヨークの仏教寺院での行事の場で,在外スリランカ人はソーシャル・メディアやウェブに掲載される,政府が国を分断しようとし,仏教に与える特別な地位を剥奪しようとしているといった誤ったプロパガンダに惑わされるべきではないと述べ,国の独立性と仏教を守る旨確約。
(12)マーラパナ外務大臣のEU訪問
ア 26日,マーラパナ外務大臣はブラッセルでモゲリーニEU外務・安全保障政策上級代表及びスティリアニディス欧州委員と会談し,EUによるGSP+の回復に感謝の意を述べた。
イ 27日,マーラパナ外務大臣はブリュッセルでレンデルス・ベルギー外相と会談し,スリランカにおける,人権を尊重しながらの和解とグッドガバナンスの強化の進展につき説明。レンデルス外相からはベルギーはスリランカにおける憲法改正努力に対し,自国の経験を共有して支援することを表明。
ウ 同日,マーラパナ外務大臣はルクセンブルクを公式訪問。1972年に両国外交関係が樹立されて初のスリランカ外相の訪問となる。同国のアセルボーン外相との会談で両国は関係強化で合意した。ルクセンブルクは対スリランカへの投資上位15か国に含まれている。
(13)ジャヤスーリヤ国会議長の訪米
 28日,ワシントンを訪れているジャヤスーリヤ国会議長はライアン米下院議長と会談した。「ジャ」議長には,デシルバ交通・民間航空大臣,バンダーラ潅漑担当国務大臣らの超党派議員団が同行した。
(14)アマラウィーラ漁業・水産資源開発大臣の訪日
 アマラウィーラ漁業・水産資源開発大臣が日本を訪問し,佐藤外務副大臣を表敬。日本政府はスリランカの漁業分野を支援する旨表明した。また同大臣は築地市場を視察し,ウェリガマでの魚市場と海産物販売センターの創設のための技術支援を求めた。
(15)ラージャパクサ前大統領の訪日
 30日,ラージャパクサ前大統領は,軽度の手術を行うため日本に向け出発した。今次訪日は一年間で2回目の訪日で10日間の日程。以前の訪日の際,喉の病気について医学的意見を求めていた。
(16)スリランカの対北朝鮮制裁
 9月15日に国連に提出された,スリランカの決議2321の実施報告書でスリランカ政府は,既に北朝鮮国籍者がオンラインのElectric Travel Authorizationシステムを利用しての査証申請ができなくすることで査証発給制限を強化しており,また,制裁対象者のスリランカ入国が禁止されていると述べた。